凌雲グループ(社会医療法人凌雲会、社会福祉法人凌雲福祉会)

稲次病院

回復期リハビリテーション病棟アウトカム

稲次病院 2025年 回復期リハビリテーション病棟実績

疾患名 疾患数 平均年齢 平均在棟日数 入棟時平均 FIM FIM 平均利得 在宅復帰率
脳卒中(脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血) 41 75.3 99.5 31.1 25.1 94%
脊髄損傷 4 75.5 108.2 34.2 19.0 50%
大腿骨骨折(頚部骨折・転子部骨折) 57 82.1 55.2 36.9 22.7 91%
骨折(脊椎骨折) 57 84.2 54.8 34.7 27.1 90%
脊柱変形疾患(脊柱管狭窄症の術後等) 15 69.2 35.0 67.9 16.9 100%
人工関節術後 20 74.1 30.4 71.4 16.3 100%
人工骨頭置換術後 13 67.1 31.3 66.0 17.4 100%
骨盤骨折 8 83.3 62.3 28.8 27.9 83%
膝関節症(変形性膝関節症含む) 7 68.6 68.0 48.1 24.3 100%
廃用症候群(肺炎・内科疾患術後等) 13 81.6 62.3 24.4 15.9 90%
その他 2 28.5 32.0 71.0 13.0 100%
237 78.2 59.8 47.4 26.6 92%

FIM(フィム)

FIMとは、「日常生活自立度」のことで患者様の生活の動作・認知能力を数値化したものです。

運動項目:食事動作・整容動作・清拭動作・上衣動作・下衣動作・トイレ動作・排尿管理・排便管理・車椅子移乗・便器移乗・浴槽出入り・歩行・階段の13項目。

認知項目:理解力・表出力・社会交流・問題解決力・記憶力の5項目。

合計18項目があります。

これを各7~1点で採点します。自立7点・補助具使用による自立6点・見守りが必要5点・最小介助4点・中等度介助3点・最大介助2点・全介助1点。

13項目各7点まである126点~13点の範囲で患者様の自立度を判定しています。点数が高いほど自立度が高く、低いほど介助が必要となります。

FIM利得(フィムりとく)

FIM利得とは入院期間中の改善度合いを示しており、リハビリ終了時(退院時)FIMからリハビリ開始時(入院時)FIMを引いたもので、入院期間中どれだけFIMが向上したかを示しており、点数が高いほど「良くなった」ということが言えます。

回復期リハビリ病棟入院患者様の疾患別割合

回復期リハビリ病棟入院患者様の疾患別割合
【疾患別割合】

2025年の疾患別割合は運動器疾患(骨折の疾患)が非常に多い年でした。在宅生活をされる高齢者の割合が多く、転倒してしまい受傷されるケースが多い状況でした。

在宅生活の中で、お元気なうちからの転倒予防についての対策が今後も重要な課題となると思われます。

回復期リハビリ病棟入院患者様の疾患別入院日数

回復期リハビリ病棟入院患者様の疾患別入院日数
【疾患別の入院期間】

脳卒中によるリハビリは骨折などの運動器疾患に比べて入院期間は長い傾向にあります。当院では脳曽中の患者様は重症度にもよりますが、概ね3~4か月程度は入院が必要になっている状態です。高次脳機能障害といって、手足の麻痺だけでなく、脳の障害からくる認識の障害がある場合は入院期間が長くなる傾向があります。また嚥下障害のある方も比較的十分な入院期間を取って訓練しています。

当院で多く入院されている大腿骨頚部骨折、転子部骨折の術後の患者様は、概ね1ヶ月半~2ヶ月程度で退院しています。高齢化してくると早期手術、早期リハビリが大切と言われ、できるだけ筋力の衰えを防ぐことが大切と言われています。

今年は昨年に比べて入院期間が長期になる傾向がありました。入院をされている方の高齢化が非常に進んだという印象です。80歳代を中心とした構成から、90歳代の患者様を多く見るようになりました。リハビリもご年齢や体力に合わせて進めていきますので、どうしても入院期間の長期化につながってしまいます。

回復期リハビリテ病棟入院患者様の改善度

回復期リハビリテ病棟入院患者様の改善度
【改善度】

FIMで評価したものです。前述のようにFIMは126点満点です。入院時のFIMの得点が低いほど重症であったということが言えます。目安は110点以上あるとほぼ自分のことは自分で行えるレベルです。脳血管疾患に見られるように、40点台はかなりの重症と言えます。グラフの水色の部分は入院時のFIM、右側の紺色の部分が良くなった部分です。良くなった部分をFIM利得(フィムりとく)といいます。

やはり脳血管疾患は重症の状態で入院されることが多いです。圧迫骨折などで受傷後非常に強い痛みを伴う方も低い点数でのスタートとなります。

一方疾患によっては入院時にかなり動作を獲得している方もいます。人工関節置換術を受けられた方は、手術を受けた病院でリハビリを開始しているケースが多く、当院に入院された時点で、歩行器などを使って歩行ができる状態の方もいらっしゃいます。しかし、痛みが強い方、また生活に応じた動きはまだ不十分な状態である方がほとんどで、復帰される生活状況を想定したリハビリを進めていきます。

2025年の傾向を見ますと、昨年より入院時点の点数が低い状態である傾向があります。より重症の状態で入院していることになります。急性期の病院が以前より早くリハビリテーション専門病院に送って集中的なリハビリを行うシステムが整っていくことは全体的にみるとよいことと思います。ただ、先に述べましたように、患者様自体の高齢化により、もともと介護度の高い方が受傷されて入院するケースも増えています。

回復期リハビリテ病棟入院患者様の疾患別在宅復帰率

回復期リハビリテ病棟入院患者様の疾患別在宅復帰率
【在宅復帰率】

2025年、当院回復期リハビリ病棟から退院された在宅復帰率は92%でした。この在宅復帰率には、ご自宅以外にも居宅系の施設も含まれます。居宅系施設とは常に介護が必要ではないけれど、ある程度の管理ができるスタッフとともに生活をする施設のことです。中には施設に入所されていて、そこで転倒してしまい、施設に帰られる方も多くいらっしゃいます。近年サービス高齢者賃貸住宅等、施設の中である程度ご自分のことはご自分でしなければならない施設も増えてきています。そのような場合は施設の環境を調査し、それに合わせたリハビリを実施しています。

また老々介護が問題になっている近年、少し介護があればご自宅に帰ることができる方でも介護力が十分でなく居宅系施設に退院される方も増えています。また特別な食事を提供しなければならない、複雑なお薬を管理しなければならない等の事情もあります。

当院では様々な形のサービスや施設をご用意しており、患者様やご家族の要望に合致した退院後の生活をご提案しています。

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